生き方と月ノ美兎と
ここ最近、バーチャルユーチューバー(VTuber)なるものが流行ってますね。
自分もご多分に漏れずそういった動画をちょこちょこ追ってるわけですが、その中で少し心を動かされる機会があったのでご紹介しようかと思います。
そのVTuberは、タイトルにもあるように「月ノ美兎」です。
一応高校生で委員長という設定なわけですが、話す話題からしてかなり"大人びた"高校生なようです。
で、この月ノ美兎というVTuberの特徴はというと、それはもう「話の面白さ」にあります。
言葉のチョイスだったり、発想だったりモノの捉え方が独特なところに良さがあるように思います。
個人的には、節々に垣間見える、「普段から色々なことを考えてる感」に惹かれているわけなんです。
そういったことの中で、少し心を動かされる機会というのが次の動画です。
これの8:00~の謎のくまの映像が流れるところで唐突に語りだした話についてです。
コメントに書き出してあったのを少し拝借しますと、
「みなさんね、どうして自分がこの世に生を受けたのか、まああの、日頃気になっているところではあると思うんですけ……思うんですよ?
ただね、まあ私の考えとしてはですよ、あの~どうしてこの世に生を受けたかっていうの私はあんまり深く考えてないんですよ。
…
ただ~、あの~、なんですかね、やっぱり自分のやりたいことをやってから生を全うしたいじゃないですか。
…
まあなんか自分のね、死ぬまでにこれはやっておきたいなっていうことを、あの~日頃ね、ちょっとメモで書き留めてるんですよ。
…
なんでね、まあなんか、この世に生を受けたかどうかっていうのは私そんな気にしてないというか、まあなんかあの~、やはりね、楽しむためにみなさん生まれてきたわけですから。
…
やっぱりあの~なんですかね、自分がいかに人生を楽しめるかというのは自分の工夫一つで変わるものですから。
…」
これを見てすごいと思うのは、こんな話をこのタイミングでスラスラ話せるっていうのを見ると、普段からそういうことを考えてそうなところ。
自分も昔似たようなことを考えた結果、結局生きる明確な理由が見つからず、死ねない理由があるから生きるというふうに考えてた。
まあ当然、この世に生を受けるときに、神様とかから「お前が生きる理由は〇〇だ!」とか言われた記憶もないし、本当の意味で生きる理由なんてないんじゃないかと。
で、死ねない理由っていうのは意外と思いつくわけで、自分の中で一番大きいのは自分が死んだら悲しむ人がいるっていうこと。
ただ、これだけの理由だと結局あれこれ考えても自分の生活には特に何ももたらさないじゃないかということを、この月ノ美兎の動画を見て思ったわけです。
"死ぬまでにこれはやっておきたいなっていうことを、あの~日頃ね、ちょっとメモで書き留めてるんですよ"
これって、さらっと言ってますけど、自分にとってかなり衝撃的な考え方でした。
何かをやりたいっていう考えの根底に、自分の人生の終わりを見据えるって自分にはあまりなく、どちらかと言えばその場の気分を優先しがちな自分が少し恥ずかしくなりました。
それに、やることはすごく簡単で、やりたいことをメモするだけ。
でもそのやりたいことは、内容自体はすごく軽いものであっても、その時のふわっとした考えでなく、自分の人生において必ずやりたいことというかなり強い思い。
少し難しいことをあれこれ考えて、その中で自分が出した答えを実生活に活かすっていうのは、当然ながら重要で、ただ考えるだけで何も生まない自分とは違うと思いました。
こういったモノの捉え方や考え方が、あのような独特の面白さにつながるのかなと。
大学入学以降、なんというか思考停止というか、いろいろなことに対する興味の薄れというか、そういう感じになってるような気がしていたけど、このままだとまずいなぁと思わされる、貴重な機会でした。