テネットを2回観ての考察と未だによくわからないところがある話
またまたネタバレがあります。
本日、2回目のテネット鑑賞してきました。
それも、初めてのドルビーシネマでした。
正直、ドルビーシネマの良さに関してはそこまで実感できませんでしたが、そもそもの目的がテネットの内容を追うことだったので、そこに関しては問題なし。
で、肝心の内容なのですが、今回は色々理解しながら追えることができました。
理解するというか、自分の頭の中にあるテネットのストーリーと照らし合わせていくようなイメージ。
そういった中で、2点自分の憶測について書いてみたいと思います。
1つ目は逆行弾について。
逆行中の主人公が放った銃弾を順行時間軸で見ると、弾が逆行しているように見えるのは割と納得しやすいと思います。
一方、最初のオペラ会場での逆行弾(銃弾を撃ったニールは順行時間軸の動きで去っていく)や、研究施設での射撃場や机の上でのキャッチなどは、どうも性質が違うようである。
これについて個人的には、逆行時間軸で製造された銃弾を順行時間軸で使用するとそうなるのではないかと解釈している。
つまり、同じ逆行弾でも、逆行時間軸上で使用するとなんの変哲もないただの銃弾である。
しかし、順行時間軸で使用すると、エントロピーが減少するように進むので、放たれた銃弾がもとのマガジンに収まるし、テーブルに置いてある(=テーブルに落ちた)銃弾はもとの手の中に収まるという考え方。
これは結構自分の中ではしっくり来ているし、冒頭に出てきた第三次世界大戦の残骸というのもおそらくは逆行時間軸で製造された何かなんだろうと考えられる。
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追記
じゃあ、セイターが船の上で受け取っていた金の延べ棒はどうなるんやっていう話。
あの金の延べ棒もセイターの手に向かって”落ちていった”ように見える。
となると、時間が逆行する形で金が生成された?
でも、あの金はどちらかといえば、”将来発見されるであろう金鉱脈から採掘された金”と捉えるほうが自然な気がする…
となるとちょっと怪しくなってくる…
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2つ目は逆行中の防護服と対消滅について。
順行中の自分が逆行中の自分を認識した段階で互いが消えてしまうというのは劇中でも説明があったが、これはどういうことか。
恐らくは逆行時間軸を進むもの(人も含む)を構成しているのは反粒子というもので、互いを認識した時に反粒子が通常の粒子と衝突し、対消滅を起こすということなんだろう。
これに対して、個人的に都合のいい視点として、シュレディンガーの猫を考えてみた。
これは観測者が観測するまではその事実は確定しないという、量子力学でよく用いられる言い回しだけれど、この粒子・反粒子および対消滅というのは量子力学での概念なので、必ずしもデタラメではないんじゃないかと思っている。
つまりは、順行時間軸の主人公が逆行時間軸の自分を認識(=観測もしくは記録の参照)しない限り、そこに逆行中の自分は存在しないのと同じ状態になると言えそうです。
したがって、観測されないようにするためのあの防護服(あるいは覆面代わりのヘルメット)は、身を守るという機能もありながら、観測されない(=存在が確定しない)ようにするという役割もあるわけですね。
一方で、自分の中で未だに腑に落ちていない部分も2箇所あります。
1つ目は順行時間軸上で順行中の別の自分を認識するとどうなるのか、ということ。
これについては、正直良くわからないです。
なんだかこれも物理で説明できそうですがイマイチよくわかりません。
2つ目が、アルゴリズムの起動条件です。
終盤、アルゴリズムはすべてセイターの手中にあり、起動条件としてはセイターの死ということになっていました。
また、キャットがセイターを殺害したタイミングではアルゴリズムはすでに組み上がっていたと思います(ここはもう一回観て確認するつもりです)。
そのタイミングで、アルゴリズムを担いで爆破から逃げ切ったのはいいものの、アルゴリズムが起動しないのは理由がよくわかりません。
これについて、私は3つありそうな気がします。
1つ目は、あの時点ではアルゴリズム起動の条件を満たしていなかったという考え方。
つまり、あの爆破に意味がある、もしくは他にも条件が存在しており、あの時点では何かが欠けていたという考え方。
2つ目は、セイターはアルゴリズムを分解するまでは実は生きていたという考え方。
3つ目は、アルゴリズムが過去に送られた時点でそもそも起動しないという考え方。
つまり、アルゴリズムは未来で作られたものであり、それが過去に存在している以上は、それが発明されるまでの未来は確約されるという考え方。
これは言い換えれば、そうなるように未来を紡いでいくということにもなるかもしれません。
個人的には3つ目がいいですね。
そんな感じで色々考えたりしていますが、単純にストーリーを追いきれていないだけだったら恥ずかしいですね。
ということで、またまた観てみようと思います。